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遺言書作成例7:遺言執行者を指定しておきたい!~弁護士法人を遺言執行者に指定する遺言書~

遺言書

遺言者○○○○は、平成○年○月○日付で作成した自筆証書遺言の遺言執行者に次の者を指定する。

住所 ○○県○○市○○町○○丁目○-○ ○○ビル2階
弁護士法人 ○○法律事務所

平成○年○月○日
○○県○○市○○町○丁目○番地
遺言者 ○○○○ 印

遺言執行者とは

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遺言執行者とは、遺言者が亡くなり、遺言が効力を生じたあとに、遺言の内容を実現することをその職務とする者として指定された人をいいます。

遺言執行者は遺言者が指定するか、家庭裁判所が選任することになります。複数の遺言執行者を指定することもできます。

ただし、遺言執行者として指定された人が遺言執行者の職に就くか否かは指定された人の意思に委ねられることになります。

遺言執行者は、遺言の内容を実現する任務を負います。そしてそのために相続財産の管理その他遺言の執行に必要な一切の権利義務を有する(民法1061条2項)ことになります。このために遺言執行者は、まず相続財産の目録を調製して、管理すべき財産の範囲、内容を明確にすることが求められます(民法1011条1項)。

遺言執行者は、相続人などの求めに応じてその事務の処理状況を報告しなくてはなりません。遺言執行の事務が終了したときは遅滞なくその顛末を相続人に報告しなくてはなりません。

遺贈による所有権移転登記手続
(遺言執行者を指定することで、相続人全員の実印押印が不要になる)

遺贈とは、遺言により財産を贈与することです。遺贈は、遺言者の死亡によって効力を生じる死後の処分といえます。遺贈を受けた人のことを受遺者といいます。

遺言執行者が指定されていれば、この遺贈の際の手続きが簡便になります。

不動産が遺贈された場合、受遺者は、その不動産を自分の名義にするために、所有権移転登記をする必要があります。登記は、原則として登記権利者及び登記義務者が共同してしなければなりません(不動産登記法60条)。遺贈に基づく所有権移転登記も、登記権利者である受遺者だけでなく登記義務者との共同申請が求められます。この登記義務者は、遺言執行者が指定されていれば遺言執行者になるのですが、遺言執行者の指定がなければ、相続人全員が登記義務者となるのです。

相続人全員での登記手続きはその非協力的な態度などにより手続が進まないこともあり、煩雑となることがあります。

遺贈をする場合には、遺言執行者の指定を忘れないようにしましょう。

遺言執行者が法人であることのメリット(永続性)

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この遺言執行を個人ではなく法人にすれば、さらに安心です。

個人であれば、自分より先に遺言執行者が亡くなってしまったような場合は遺言を書き直さなければならないことになりますし、遺言執行者が亡くなってしまったこと自体を知らなかった場合には、遺言執行者が不在という事態が生じてしまいます。

しかし、法人であれば、個人に任せる場合と異なり、法人に所属するメンバーに変化が生じても法人自体は変わらず存続するので、そのような心配がないといえるのです。

⇒ 遺言の執行について詳しくはこちら


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