公開日:2016年7月1日、更新日:2026年3月13日
相続が発生すると、遺産をどのように分けるかを話し合う「遺産分割協議」が必要になります。
ですが、相続人同士で意見が合わず、話し合いが進まないケースも少なくありません。
遺産分割に関する詳しい解説は、当事務所が運営する相続専門サイト(遺産分割の流れページ)open_in_newにてご案内しております。 このページでは、遺産分割を進めたいけれど困っている方に向けて、協議の基本から、よくあるつまずき、解決へのヒントまで、 要点を簡潔にご案内します。
遺産分割協議とは、亡くなった方の遺産を、法定相続人同士で話し合い、どのように分けるかを決める手続きです。
協議の対象や進め方には、次のような基本ルールがあります。
なお、遺産分割協議には明確な期限はありません。
ただしそのまま放置すると、財産は「相続人全員の共有状態」となり、次のような不都合が生じます。
こうしたリスクを避けるためにも、なるべく早めに遺産分割協議を進めることが重要です。遺産分割協議の進め方についてはこちらarrow_forwardで詳しく解説しておりのますので、合わせてご確認ください。
戸籍の収集によって、法定相続人がすべて誰なのかを正確に把握することが第一歩です。
時には、前婚の子や疎遠な親族など、想定していなかった相続人が見つかることもありますが、面識がない場合でも、遺産分割協議には全員の関与が必要です。
連絡先の調査や、相続放棄の意思確認や参加の調整も含めて、早めに検討しましょう。
不動産・預貯金・株・保険など、遺産全体を把握しておくことで協議が円滑に進みます。
生前に一覧化されていれば理想ですが、そうでない場合は次のような手がかりから調査を進めましょう。
※特にネットバンキングを利用していた場合は、紙の通帳が発行されていないことがあります。スマートフォンのアプリ・メール履歴なども忘れず確認するようにしましょう。
「親の面倒を見ていたのに評価されない」、「他の兄弟が生前に財産を多くもらっていた」など、不公平感がある場合には、 寄与分open_in_newや特別受益open_in_newが問題になることがあります。
話し合いの場でこれらを主張したいと考える場合は、早い段階で資料や証拠を揃えることが大切です。 違和感がある時点で、専門家に相談して判断を整理しましょう。
上記のような状況に心当たりがある場合は、早めの専門家相談がおすすめです。
実際に当事務所に寄せられたご相談例をいくつかご紹介しますので、参考にしてみてください。
Aさんは自身で遺産分割の手続きを進めていましたが、亡くなった父と前妻との間に子がいたことが分かり、面識のない兄弟が相続人に含まれていることが判明しました。連絡先も分からず不安を抱えて、当事務所にご相談くださいました。調査の結果、兄弟の住所が判明したため、弁護士が手紙を送って連絡を取り、協議を開始。最終的には法定相続分よりやや少ない金額で合意し、円満に遺産分割を完了しました。
ご両親が相次いで亡くなり、依頼者様は医師として多忙な中、兄弟と遺産分割の話し合いを進めることになりました。実家近くに住む兄弟が生前の両親を支えてくれていたことには感謝していましたが、寄与分の過大な主張や「医学部に通わせたことは特別受益にあたる」といった指摘、さらに認知症の父による遺言書があるという主張もあり、対応に困ってご相談に来られました。
弁護士の介入で法的な観点から主張の妥当性を冷静に整理し、判例や相場に基づく丁寧な説明を行いました。結果、調停にせず、謝意も込めた内容で円満に合意することができました。
※各項目をタップ(またはクリック)で詳細を確認できます。
遺産分割協議は「相続人全員の合意」がなければ成立しません。話し合いができない場合は、家庭裁判所に「遺産分割調停」を申し立てることで、裁判所を介して協議を進めることができますが、弁護士という第三者が間に入ることで、感情的な対立がやわらぎ、協議で解決できるケースも少なくありません。無理に進めず、まずは専門家に相談して今後の手続きを整理しましょう。協議による遺産分割ができないときについて詳しくはこちらarrow_forward
不動産しかない場合は、「換価分割(売却して現金で分ける)」や「代償分割(誰かが引き取り、他の相続人にお金を払う)」といった方法が一般的です。ただし、不動産の評価額や、そもそも売却するのか・誰が住むのかといった点で、相続人同士の意見が対立しやすい傾向があります。加えて、住宅ローンが残っていたり、名義が共有になっているケースなど、法的・実務的に複雑な状況も少なくありません。
こうした問題がある場合は、早い段階で弁護士が介入することでトラブルを未然に防げる可能性があります。
以下のようなケースでは、早い段階で弁護士に相談することをおすすめします。
このような場合、専門家のサポートにより協議がスムーズになり、調停や訴訟といったトラブルの回避につながる可能性があります。迷った段階でも、事前に相談することで安心して判断を進められます。
相続人同士の話し合いだけでスムーズに合意できる場合は、数週間~1〜2か月程度で手続きが完了することもあります。
一方、財産が複雑だったり、意見が食い違う場合には、調整や調停を含めて数か月~1年以上(数年)かかることもあります。
遺産分割協議は必ずしも対面で行う必要はなく、電話・メール・郵送などで合意内容を確認し、郵送で書類を取り交わすことが可能です。ただし、最終的には「遺産分割協議書」に相続人全員の署名・押印が必要であり、印鑑証明書も添付することが一般的です。遠方同士のやり取りでも進められますが、以下のような点には注意が必要です
このようなケースでも、弁護士が文案作成や書類のやり取りをサポートすることで、トラブルを防ぎながらスムーズに進めることができます。
ここまで、遺産分割に関する情報をご案内してきました。
相続財産を引き継ぐことを前提に話が進むケースが多い一方で、財産の内容や状況によっては、相続放棄・限定承認といった別の手続きを検討したり、相続税の申告といった他の心配事が発生する可能性があります。
遺産分割協議に進む前に、こうした他の可能性にも目を通しておくことで、あとからのトラブルや後悔を避けやすくなります。
気になる項目があれば、以下のリンクから詳細をご確認ください。
相続放棄
相続放棄を検討する可能性があるならarrow_forward
相続財産に借金が含まれていたり、引き継ぎたくない事情がある場合は、相続放棄という選択肢もあります。手続きの流れや判断基準を確認しておきましょう。限定承認
財産と借金のどちらが多いか分からないときはopen_in_new
相続財産の内容が不明確な場合には、「限定承認」という制度もあります。あとからのリスクを回避するための選択肢として検討してみてください。当事務所では、遺産分割に関する数多くのご相談と手続きをサポートしてきました。
相続人や財産の調査から紛争発生後の調停・審判・トラブル時の訴訟対応まで
遺産分割協議の情報集めから、話し合いがまとまらない場合の調停対応、調停不成立時の審判、必要に応じた訴訟対応まで一貫してサポート可能です。
経験豊富な相続専門チームが対応
弁護士のみならず、相続に強い税理士や司法書士といった他士業が在籍しておりますので、連携を取りつつ相続における様々な問題に柔軟に対応が可能です。
初回60分相談無料
遺産分割に関するご相談を初回60分無料でお受けしております。
遺産分割協議には明確な期限がありませんが、放っておくとさらに重大なトラブルや金銭的デメリットに繋がる可能性があります。ご自身だけで抱え込まず、まずは一度お気軽にご相談ください。
遺産分割の過程で「一部の相続人が放棄した」、「相続税の申告が必要になった」、「登記が止まっている」など、別の対応が必要になるケースもあります。状況に応じて、以下の専門サイトトップページから関連情報をご確認いただけます。
また、「今回の経験を踏まえて、今後の備えをしておきたい」という方は、当サイト内の生前贈与arrow_forwardや遺言arrow_forward、成年後見arrow_forwardなどのページも合わせてご確認ください。