障がいのある子の生活を守るための家族信託を設定し依頼者の願いを実現したケース | 遺言,家族信託,後見,相続手続は,名古屋総合相続相談センターに|名古屋市,愛知県
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障がいのある子の生活を守るための家族信託を設定し依頼者の願いを実現したケース

この事例でわかること

今回は「障がいのある子どもの生活を長期的に守りたい」という課題に対して、家族信託を使って解決するケースを紹介します。以下のような状況のご家庭に役立つ実例です。

    • 親が高齢になり、障がいのある子を生涯にわたり支えられるか不安
    • 子が財産管理を自分で行えず、浪費・詐欺被害のリスクが高い
    • 兄弟のうち一人に財産をまとめて管理してほしい

家族背景と要望の整理

ご家族の状況

障がいのある子_信託図01

父Aさんは重度の精神障害を抱えるC男さんの面倒を見ながら生活していますが、年齢的に今後もC男さんの世話をし続けられるかどうか不安に感じています。家族仲は良好で、B子さんも協力的ですが、自分が亡くなった後、C男さんに残した財産は、B子さんがきちんとC男さんのためだけに使ってくれるかどうかという心配もあります。

Aさんの希望

  • C男さんが自分の死後も継続的にサポートを受けられるようにしたい
  • 自分が判断能力を失ったり、介護が必要になった場合でも、B子さんがC男さんを確実に支えられる仕組みを作りたい
  • 死後は子ども2人へ公平に相続させたいが、可能であればC男さんの相続分は生活費としてB子さんに管理してほしい

解決策:このような家族信託を設計します

B子さんを受託者とし、Aさんを第一次受益者、C男さんを第二次受益者とする家族信託を設計しました。

障がいのある子_信託図02

信託の設計ポイント

①C男さんの生活費が安定して確保される

信託財産からの収益(例:賃料収入)を、Aさんの生前はAさんの、Aさん死亡後はC男さんの生活費として使用できるように設定しました。これにより、C男さん自身が財産管理を行う必要がなく、生活費が継続的に確保される仕組みが整います。

◇負担付の相続では同じことが実現できない理由

B子さんにC男さんの世話をするようお願いしたうえで、遺言でB子さんにすべての財産を相続させる(負担付の「相続させる」旨の遺言)という方法を取ることもできますが、この方法には次のようなデメリットがあります。

  • 財産が混在するリスク:相続した時点で、B子さん自身の財産とC男さんの生活費として残した財産が混ざってしまうため、管理が不透明になり後々トラブルにつながりやすい。
  • 法的拘束力が弱い:負担付の相続は「約束を守る義務」はありますが、継続的にC男さんを支援し続ける強い強制力はありません。B子さんが本当に約束どおり行動するかは保証されません。
  • 意図しない財産流失リスクが高い:B子さんが亡くなると、その財産は B子さんの夫や子どもに相続されてしまい、「C男さんのために残した財産」が本来の目的どおり使われない可能性があります。
  • 生前の支援ができない:遺言は死後にしか効力を発揮しないため、Aさんが認知症などで判断能力を失ってから亡くなるまでの間は、C男さんへの支援が全くできません(家族信託では、Aさんが認知症などで判断能力を失っている期間も、受託者B子さんが引き続き信託財産を管理し、AさんおよびAさんの扶養義務の範囲でC男さんの生活費を継続して支出できます)。

家族信託であれば、財産をどう管理し、誰のために、いつまで、どう使うかを生前から死後まで一貫してルール化できるため、財産管理を長期間きちんと続けてもらう仕組みとしては、遺言より圧倒的に優れています。

②B子さんに負担だけを押しつけず、メリットを用意できる

B子さんにAさんの財産を管理して生じた利益の中から、報酬を支払う設定をすることで、負担をかけるB子さんがきちんと報われる仕組みを作ることができます。

lightbulb_2制度を併用して支援を強化する|弁護士のポイント

障がいのあるC男さんの生活を長期的に支えるには、家族信託だけでなく、他の制度を組み合わせて支援の抜け漏れを防ぐ設計が重要です。
次のような制度併用によって、財産管理の安全性や継続性を高めることができます。

①受益者代理人・信託監督人を置いて、管理の透明性を確保する

家族信託は法的拘束力の強い制度ですが、B子さんが契約のとおりに適切に財産管理をしてくれるか心配な場合もあります。Aさんが元気なうちは、B子さんの管理状況を見守り時にはアドバイスをしたりなどもできますが、もしAさんが認知症になったり亡くなった後は、どうなるか保証がありません。
そういった場合には、信託契約において「受益者代理人」や「信託監督人」を決めておき、その人のチェックを受けるスキーム設計も可能です。

②成年後見制度を併用して、生活支援と財産管理を分担する

成年後見人をつけることで、C男さんの身上監護をお願いできるので、受託者となるB子さんは信託財産だけの管理を行うことになり負担が軽減できます。

家族信託と比較したい他の制度

相続の問題を解決する方法は、家族信託以外にもたくさんあります。それぞれの制度に関する理解を深め、選択肢を広げておくのも重要な相続準備です。

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財産の分け方を指定する最も基本的な方法
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生前に財産を移転し税負担を調整する方法
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判断能力低下後に財産を守るための制度
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判断能力低下前に身上監護に備える制度

「何を選べばいいかわからない」場合は、まずご相談ください

相続に関するベストな対応は、それぞれの家族構成や遺産の状況など、家庭によって異なります。名古屋総合リーガルグループは、弁護士をはじめとした専門家がチームを組んで対応いたしますので、相続の争いから税務、登記まで幅広く対応が可能です。

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